応物九州地区若手チャプター・学生チャプター合同セミナー 第三回連携研究会 (開催報告)
主催:応物九州地区若手チャプター、応物九州地区学生チャプター
日時:6月7日(金) 13:00~20:00
会場:産業技術総合研究所九州センター(佐賀県鳥栖市宿町807−1)
開催内容:
第一部
13:00-14:00 招待① 「光で動くDLC膜」 青野祐美先生(鹿児島大学)
14:00-14:30 招待② 「材料開発における研究の進め方」 秋山 守人 様(産総研九州センター)
14:30-14:45 招待③ 「Introduction of Mechanics and Materials Unit at OIST」Dr. David Vazquez Cortes (沖縄科学技術大学院大学)
15:00-16:00 学生による研究室紹介、社会人研究者による話題提供 (1人最大8分)
第二部
16:00-18:00 意見交換会、BBQ(会費徴収)
2024年6月7日(金)に、産業技術総合研究所九州センター第二棟大会議室(佐賀県鳥栖市宿町807−1)にて、応物九州地区若手チャプター・学生チャプター合同セミナー第三回連携研究会(2024春)を開催した。
幹事は大曲 新矢(産総研、九州地区若手チャプター)、稲葉 優文(九州大学、九州地区若手チャプター)、桂 健斗(九州大学、九州地区学生チャプター)の3名であった。当日の参加者は第1部(研究会)に39名、第2部(意見交換会)に38名の参加があり、過去の開催に比べて規模を大きくすることができた。
招待講演では、まず鹿児島大学の青野 祐美教授より、これまで継続的に取り組んで来た窒化炭素膜の光駆動現象について、原理の洞察から応用の試みまでの広い範囲をご照会いただいた。次に、産業技術総合研究所九州センターの秋山 守人 様より、これまでの研究においての心構えとして、研究を粛々と進行し、来たるべき実用化などのチャンスに備えることの重要性を、学生や若手研究者向けに、わかりやすい事例を交えて講演された。沖縄科学技術大学院大学(OIST)のDr. David Vazquez Cortesからは、自身の多結晶ダイヤモンド薄膜に関する研究に加え、OISTの組織構造の特徴などについて紹介があった。学生による研究紹介では、学生自身のテーマのみならず、研究室で進行しているテーマについて紹介があった。これにより、他者の研究を紹介するという発表スキルを向上していただく狙いであるが、同時に、各々の研究者の別の研究を知ることができ、さらなるコラボレーションのきっかけ作りにつながるのではないかと考えられる。社会人に話題提供では、今後の研究展開に関してや、企業から学生に向けた企業紹介などもなされ、発表内容の幅の広がりが感じられた。
第二部の意見交換会では、BBQを楽しみながら、夢や今後の展望、将来の相談など若手研究者と学生間で語り合った。ご参加いただいた皆様、および招待講演者の青野先生、秋山先生、David Vazquez Cortes先生には、重ねて御礼申し上げます。
応物九州地区若手チャプター 2024年3月研究会
主催:応物九州地区若手チャプター
共催:ニューダイヤモンドフォーラム若手の会
場所:東京都市大学1号館1BP
日時:2024年3月24日(日)12:00-13:00
2024年3月24日、東京都市大学1号館1BPにて、応物九州地区若手チャプターおよび一般社団法人ニューダイヤモンドフォーラム若手の会共催の合同セミナー(討論会)を開催した。株式会社ダイセル/金沢大学の吉川太朗氏からは、「欧米から見た日本のアカデミック/インダストリーの材料研究の特徴」というタイトルで話題提供を頂いた。吉川氏は、青山大学卒業後、ドイツのフライブルグ大学に進学し博士の学位を取得された。その後、フラウンフォーファー研究所で勤務後、現在は株式会社ダイセルで研究活動を展開されている。欧米からは、「日本と言えば、モノ作り職人大国」という印象が強いようで、Monozukuriという単語で認識されており、利益を追求しない美しさや究極的な製品づくりについてリスペクトが大きいようである。また、「海外から見たスライドの違い」として、欧米ではプレゼンは対話の一環として認識されており、スライドは補助的に使い、発話内容を記載しないようである。最後に、これからは「特異性」が評価される時代であるとご説明頂き、より尖った研究活動の展開が推進されるべきだと指示いただいた。産総研センシングシステム研究センターの大曲新矢氏からは、「論文の書き方」というタイトルで、学術論文を書く上での気持ちの持ち方(マインドセット)、論文執筆アシストツールを紹介した。論文を効率的に生産する手法を論じ、若手研究者間で情報を共有した。本合同セミナー(討論会)では、大学および研究所の若手研究者を中心に22名が参加し、有意義なディスカッションと情報共有を展開することが出来た。
応物九州地区若手チャプター 2023年12月研究会
主催:応物九州地区若手チャプター
2023年12月20日(水)16:00~17:00、産業技術総合研究所九州センター第2会議室
2023年12月20日(水)産業技術総合研究所九州センター大会議室にて、応用物理学会九州地区若手チャプター2023年12月研究会を開催した。今回は、静岡大学工学部電気電子工学科の中野貴之先生をお招きして、「III族窒化物半導体を用いた新奇デバイスの創生~BGaN中性子半導体検出器に向けた開発~」というタイトルで招待講演を頂いた。参加人数は、九州地区若手チャプターの会員を主として、合計10人であった。
中野先生は、バンドギャップが大きく、高温動作が可能なGaNに着目し、BGaN中のα壊変反応を利用した中性子線検出、放射線イメージングへの応用に取り組まれている。講演では、中性子線検出の原理、MOVPE法によるBGaN結晶の作製、高品質化、厚膜化、半導体pin層を用いた中性子検出特性の評価をレビュー頂いた。ドーピングガスの最適化によりBGaN結晶の高品質化が可能であること、5µm以上のBGaNデバイスでα壊変反応のエネルギー検出を確認し、高温耐性などの可能性を示唆したこと、異なる基板上に成長した中性子線検出の特性評価から、BGaNの結晶性および膜質がノイズおよび電荷収集効率に大きく依存すること等を報告いただいた。結晶成長からデバイス評価まで、幅広い内容の取り組みであり、各種評価手法に関しても理解を深めることが出来た。質疑応答では、Bの置換サイトに関する議論、B添加によるバンドギャップ変調の理論的考察、AlN系でのデバイス応用展開の可能性について双方で議論が繰り広げられた。
福岡県工業技術センター機械電子研究所一般公開(共催:応用物理学会九州地区若手チャプター、学生チャプター)
2023年10月28日(土)10時~16時に開催された福岡県工業技術センター機械電子研究所の一般公開に参加し,応物九州地区若手チャプター・学生チャプター共催で,「ダイヤモンドのフシギ」のテーマで展示を行った.本一般公開には144人の来場があり,出展したブースも大勢の見学者でにぎわった.展示では,ダイヤモンドの熱伝導のよさを感じてもらうため,ダイヤモンドのほか,ガラスや金属の板を手に持って氷にあててもらい,各素材での熱の伝わりやすさの違いを体感してもらった.ダイヤモンドを持ったときに指まで氷の冷たさが伝わる速さについて,小さなお子さんからそのご両親,ご年配の方まで幅広い年齢層の方々から驚きの声が多くあった.今回の出展を通して,来場した多くの方々に素材の面白さを感じてもらった.
2023年度東海ニューフロンティアリサーチワークシップ(NFRW)・東海地区若手チャプタージョイントワークショップ(共催:応用物理学会九州地区若手チャプター)開催報告
2023年10月19日(木)、20日(金)の日程で、月の栖熱海聚楽ホテル(静岡県熱海市)にて、2023年度東海ニューフロンティアリサーチワークシップ(NFRW)・東海地区若手チャプタージョイントワークショップが開催された。応用物理学会九州地区若手チャプターは、共催として参画した。招待講演では、名城大学伊藤先生織プラズマのバイオ応用、愛知工業大学の田岡先生より最先端半導体の状況と、ニッケル合金を用いたナノシートの形成に関するご講演、産総研の大曲様より九州地区若手チャプターの取り組みと、ご自身の経験を題材とした研究テーマの広げ方について講演を賜った。また、チュートリアル講演では、名古屋大学の須田先生より、B4から現在に至るまでの研究テーマの変遷についてご紹介いただき、いかに研究ネットワークを広げ活用するかについて若手に刺激を与えるご講演を頂いた。将来のアカデミアを担う学生からの積極的な発言、質問もあり、会場は大いに盛り上がった。2日目は、東北大学の新家先生より表面プラズモン・Mie共鳴の近接場によるキラル結晶化制御、豊橋技科大の石川先生によるSi上Ge層の成長と光デバイス応用、名古屋大学の矢野先生から磁性単結晶に関するご講演を頂いた。今回は、約30人が集う完全対面式の研究会であり、ナイトセッションも開催され、コロナ前の状況に徐々に戻っていることを実感させる充実した会であった。
応物九州地区若手チャプター・学生チャプター合同セミナー第ニ回連携研究会 開催報告
応物九州地区若手チャプター・学生チャプター合同セミナー第ニ回連携研究会が、ざうお本店(福岡県福岡市西区)にて開催された。現地参加人数は28名、オンライン参加者は4名であった。まず始めに早稲田大学の川原田教授より、「半導体の社会実装 -ダイヤモンドを例にして」というタイトルで招待講演を頂いた。シリコンアイランド九州の復活に向けて、TSMCを中心に半導体投資が過熱しているが、最新の技術動向と日本の強みについて分かりやすく説明頂いた。日本は液体を扱う分野に強く、コータやデベロッパでは高いシェアを維持していること、今後生成AI系の誕生により半導体の需要がさらに2倍ほどに拡大する見込みであること、パワー半導体市場における日本企業の役割についてお話しいただいた。後半は、ダイヤモンドのパワー・高周波デバイスを例として、FET動作の技術解説を頂いた。大口径ウェハとして、ヘテロエピ基板に加え多結晶ダイヤモンド基板の可能性にも言及頂き、単元素から成る次世代の半導体材料として大変魅力の伝わるご講演であった。二番目の招待講演では、九州大学の古橋様より「知財活用の事例」というタイトルで、九州大学における知財活動の取り組み、九州・沖縄地区スタートアップエコシステム拠点に関するお話をいただいた。サイエンスドリブン、イシュードリブンの総合知創出プラットフォーム、PoC資金獲得のための相談窓口についてご紹介いただき、若手研究者および学生に大きな刺激を与えていただいた。その後、1人最大8分間の「研究紹介・話題提供」では、最新の研究トピックの紹介と、研究以外での様々な取り組み(税制度に関する調査、インボイス制度の勉強等)について話題が提供された。
第二部の意見交換会では、砂浜でBBQと絶好のロケーションを楽しみながら、夢や今後の展望、将来の相談など若手研究者と学生間で語り合った。ご参加いただいた皆様、および招待講演者の川原田先生、古橋先生には、重ねて御礼申し上げます。
JSAP九州支部特別講演会報告
主催 Organizer | 応用物理学会九州支部 および 応用物理学会九州地区若手チャプター JSAP Kyushu Chapter and JSAP Kyushu Young Researcher Capter |
開催日時 Data | 令和5年10月4日、15時00分~16時30分 From 15:00 to 16:30 on October 4, 2023 |
場所 Place | 九州大学 筑紫キャンパス(福岡県春日市春日公園6-1) グローバルイノベーションセンター3F 研修室 Chikushi Campus, Kyushu University (6-1 Kasuga, Fukuoka 816-8580) Lecture room, 3F, Global innovation center |
講師 Speaker | Dan BUCA 博士 / ユーリッヒ総合研究機構(ドイツ) Dr. Dan BUCA / Forschungszentrum Juelich GmbH (Germany) |
演題 Subject | スズ(Sn)を基軸としたIV族半導体合金の電子・光・熱電分野への応用 Sn-based group IV alloys and their application in photonics, electronics and thermoelectric |
世話人:九州大学大学院総合理工学研究院 山本 圭介
令和5年10月4日に、JSAP九州支部特別講演会が同支部およびJSAP九州地区若手チャプターの主催のもと九州大学の筑紫キャンパスで開催された。今回、講師としてドイツのユーリヒ総合研究機構(Forschungszentrum Juelich GmbH)のDan BUCA博士をお招きし、「スズ(Sn)を基軸としたIV族半導体合金の電子・光・熱電分野への応用(Sn-based group IV alloys and their application in photonics, electronics and thermoelectric)」の題目にてご講演いただいた。BUCA博士は、スズベースのIV族半導体合金が、集積フォトニクス、センシング、熱電分野、高性能エレクトロニクス、そして量子情報などの分野でどのように革命をもたらす可能性があるかについて、具体的な事例を挙げながら熱心に説明された。また、学生や若手研究者に対して、研究への情熱を絶やさぬようにとの暖かいメッセージも頂いた。講演は英語で行われたが、多くの熱心な研究者や学生が参加し、参加者にとっては国際的な視野を広げる貴重な機会となった。
参加者数:20名
応物九州地区若手チャプター・学生チャプター合同セミナー報告
第一回連携研究会を開催いたしました。参加人数は25名 (うち応用物理学会会員18名) でした。
2023年5月22日(月) 九州大学筑紫キャンパス D棟103 e-learning 室
主催:応物九州地区若手チャプター、応物九州地区学生チャプター
第一部
13:00-13:30 招待講演①「論文の書き方」産業技術総合研究所 大曲新矢 主任研究員
13:30-14:00 招待講演②「理系研究者のための基礎経済学」九州大学大学院 吉武剛 教授
14:00-14:20 休憩
14:20-16:00 研究紹介、話題提供(1人最大8分)
第二部
16:00-18:00 意見交換会、BBQ
「論文の書き方」では、産業技術総合研究所の大曲主任研究員より、①マインドセット編、②テクニック編に分けて合計30分の講演を頂きました。まだ論文を書いたことがない学生や、これから論文の量産を目指すアクティブな若手研究者向けに、論文執筆の取り組み方から最新の執筆をアシストする「便利ツール」の紹介を頂きました。また、「理系研究者のための基礎経済学」では、九州大学の吉武剛教授より話題提供をいただきました。資本主義とGDP、インフレとデフレ、日本のデフレ脱却に向けて何をすべきか、について懇切丁寧に分かりやすく解説いただきました。各人の話題提供では、最大8分の持ち時間で自身の研究テーマの紹介、興味のあるトピック、どういった連携を望んでいるのかについて、11名の若手研究者および学生より報告がありました。そして、お待ちかね(?)の第二部の意見交換会では、BBQを囲みながら、研究者・学生間で濃密な情報交換をすることができました。初めてのイベントでしたが、聞き手・話し手ともに積極性があり、非常に活発な研究会となりました。次回の第二回の連携研究会は、秋ごろに開催を予定しています。
2022年度第1回ニューダイヤモンドフォーラム若手の会研究会
主催:ニューダイヤモンドフォーラム若手の会運営委員会
協賛:応物九州地区若手チャプター、応用物理学会九州地区学生チャプター
「2022年度第1回ニューダイヤモンドフォーラム若手の会研究会」
日時 :2022年11月15日(火) 12:45~17:15
場所 :慶應大学矢上キャンパス 16A-厚生棟 会議室、第2部はハイブリッド開催
https://www.keio.ac.jp/ja/maps/yagami.html
参加費 :無料
講演プログラム
第一部:情報交換会(対面開催)※JNDF若手の会会員限定
12:45 ~ 受付
13:00 ~ 14:00 自己紹介・トピックス紹介
14:00 ~ 15:00 フリーディスカッション
第二部:公開セミナー(ハイブリッド開催)
テーマ:合成 ※JNDF若手の会会員に関係なくご参加いただけます
15:00 ~ 受付
15:30 ~ 16:15 「ダイヤモンド結晶の合成技術開発の現状と課題」
産業技術総合研究所 先進パワーエレクトロニクス研究センター
研究チーム長 山田 英明 氏
16:30 ~ 17:15 「ダイヤモンド、窒化ホウ素単結晶の高圧合成と不純物制御」
物質・材料研究機構 MANA拠点長 谷口 尚 氏
参加申込方法
JNDF事務局 ( youth_sg_2022_1@jndf.org ←変更になりました )まで、下記内容をメールにてお送りください。